発達教育学部 発達支援教育学科 安藤 則夫(教授) MyPage

研究の大まかな内容
 乳幼児期の情緒発達を「3つの情緒論」の立場から研究しています。情緒を3つに分ける考え方です。
 一つは、「集中性の情緒」です。この情緒は、姿勢を固くし、注意を集中させる働きがあります。この情緒が強く表れると、心が固くなり、こだわりが強くなります。いわゆる自閉的な心の状態を作ると考えられます。
 もう一つは、「高揚性の情緒」です。この情緒は、体の動きを活発にし、注意の方向を転換し、情緒的エネルギーを発散させる働きがあります。この情緒が強く表れると、落ち着きのない状態になり、じっくりと物事を学習したり、考えたりできなくなってしまいます。いわゆるADHD的な心の状態を作ると考えられます。
 最後の一つは、「くつろぎ性の情緒」です。この情緒は、体を弛緩させながら、気持ちを落ち着ける働きがあります。欲求が満たされたり、目標が達成して「ああ、よかった」と感じてリラックスするときの情緒です。この情緒は、満足感や安心感をもたらします。この情緒は、人に対して親密な関係を作るために役立ちます。しかし、これが表れているけれど不足すると、不安が増加します。

 また、自閉症を情緒発達の遅れとしてとらえています。特に、生後6か月頃に現れるくつろぎ性の情緒の欠如があると考えており、自閉症の療育のための情緒発達を促す方法の実践と開発を行っています。簡単に説明すると、人の働きかけで喜べるようにしながら、さらに喜び方を固い喜びから活発な喜びへ、活発な喜びからやわらかい喜びへと変化させる働きかけを行います。
 ADHDの子どもには、活発な喜びからやわらかい喜びへ変化させる働きかけを行います。
 この3つの情緒論から見ると、多くの人間の行動が統一的に理解できます。自分で言うのもなんですが、とても奥深い理論です。
 情緒面から、人間の発達を考えてみたい、情緒を発達させることで、発達障害の子を療育したいと考える方は、ご一報ください。
本研究室で可能な主な研究テーマ例
乳幼児期の情緒発達、人間関係の発達、社会性の発達、発達障害の療育
◎子どもの喜び、怒り、悲しみ、妬み、恥ずかしさといった感情の発達の研究
◎人に対する親密感や愛着がどのように発達するかに関する研究
◎活発になっても落ち着くといった情緒調節の発達の研究
◎レジリエンシー(心の弾力性)に関する研究
◎思いやり・援助行動・共感・他者理解・協力関係といった社会性の発達および指導法の研究
◎人との関わりがうまく行かない子の発達と指導法の研究
◎子どもの性格のとらえ方と指導法の研究
◎子どものやる気・興味・遊びの発達と指導法の研究
◎情緒的要因がどのように子どもの学習に影響するかという研究
◎教師・子ども関係の分析と改善に関する研究
◎親の精神衛生と子育ての関連に関する研究
◎現代社会がはらむ子育てを阻害する要因に関する研究
◎情緒の特質から見た日本人論・日本語論の研究
などなど、いっぱい研究できます。
現在担当している授業科目
心理学
人間関係論
発達心理学
人間発達学
環境と社会性の発達論
教職実践演習(幼児保育)
幼児教育総論(言語発達)
ゼミナール1
ゼミナール2