植草学園 平成29年度シラバス

運動学Ⅱ
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シラバス基本情報
授業科目名 運動学Ⅱ
科目ナンバリング HBM207
開講年度 2017年度
科目区分 理学療法基礎科目
科目責任者 三浦 達浩
授業形態 講義
開講時期 前期
登録コード
曜日・時限
A2005201 月1
教室
講義室19
卒業要件
保健医療学部:必修
単位数 1
配当年次・対象学生 2年次
免許・資格との関係
2年次
小学校教諭: 不要
特別支援学校教諭: 不要
幼稚園教諭: 不要
保育士: 不要
理学療法士: 必修
授業内容・授業計画
ポリシーとの関連
ディプロマポリシー 2 障害支援
カリキュラムポリシー 2 障害支援
授業のキーワード 運動器の構造と機能,姿勢,歩行,運動学習
学生の到達目標 1.下肢帯と下肢の構造と運動、およびその運動に関わる筋について説明できる。
2.姿勢,歩行について理解し,基本事項を説明できる。
3.運動学習の基本的事項を説明できる。
授業の内容
第1回 下肢帯と自由下肢の骨,骨盤・仙腸関節と股関節の構造(目標1)
第2回 股関節とその運動(1):股関節の運動と筋(目標1)
第3回 股関節とその運動(2):各動作での股関節の運動と筋,トレンデレンブルグ徴候・他(目標1)
第4回 膝関節の構造:膝関節の構造,半月板,側副靭帯,十字靭帯(目標1)
第5回 膝関節とその運動(1):膝関節の運動と半月板,側副靭帯,十字靭帯の役割(目標1)
第6回 膝関節とその運動(2):膝関節の運動と筋,下腿の回旋,膝蓋骨の運動・他(目標1)
第7回 足の骨と関節:足関節,足根中足関節,中足指節関節,指節間関節の構造と運動(目標1)
第8回 足関節・足部の関節の運動と筋:背屈と底屈,内がえしと外がえし,足のアーチ(目標1)
第9回 姿勢(1):重心,立位姿勢(目標2))
第10回 姿勢(2):重心動揺、姿勢制御(目標2)
第11回 正常歩行(1):歩行周期,一歩,重複歩,歩行率,足角,歩隔,歩幅(目標2)
第12回 正常歩行(2):歩行時の重心移動,股・膝・足関節,体幹の運動(目標2)
第13回 正常歩行(3):歩行と筋活動,歩行と走行,歩行とエネルギー消費(目標2)
第14回 正常歩行(4):歩行周期(新定義)での下肢関節角度、足のロッカー機能(目標2)
第15回 運動学習:学習と記憶,運動技能とパフォーマンス,結果の知識(KR)(目標3)
予習・復習の内容
(毎回180分程度)
予習 各授業内容に応じて,自然科学入門,解剖学,生理学および人体機能構造学演習での学習を確認しておくこと。また、以下の事項について調べておくこと。それらについて授業内で説明を求める予定である。
第1回 腰椎・股関節・大転子の位置、骨盤の連結、仙腸関節、股関節、関節包と靱帯、大腿骨の頚体角と前捻角
第2回 股関節の運動、股関節の可動域(屈曲と伸展)への膝関節の影響、股関節の動きの分析(表4-12)
第3回 骨盤の側方安定性、片脚立位時の股関節への負荷、トレンデレンブルグ徴候、骨盤を前傾・後傾させる筋
第4回 膝関節(脛骨大腿関節、膝蓋大腿関節)、大腿脛骨角(FTA)、滑膜ひだと脂肪体、膝関節の靱帯(MCL, LCL, ACL, PCL)、膝関節の動きと靱帯の緊張(表4-13)、半月の役割、膝関節の運動に伴う半月の動き
第5回 膝関節屈曲伸展に伴うころがり運動とすべり運動、終末強制回旋運動(screw-home movement)、膝蓋大腿関節への圧迫力、Q角と膝蓋骨の安定性、膝関節伸展機構、膝関節の筋の収縮と脛骨の運動(表4-15)
第6回 足関節と足部の役割、距腿関節、距骨下関節、横足根関節(距踵舟関節、踵立方関節)、足根中足関節、中足間関節、中足趾節関節、指節間関節(近位、遠位)
第7回 下腿筋と足筋(足の内在筋)、足関節と足部および趾の筋の収縮と運動(表4-18)
第8回 足部の内在筋、足のアーチ(内側縦、外側縦、横)、足の巻き上げ機現象(windlass mechanism)、足の変形(尖足、外反足、扁平足、凹足、踵足、外反拇趾)
第9回 姿勢と重心、重心の測定方法、安静立位姿勢における重心線と理想的なアライメント、支持基底面、立位姿勢の安定性、構えと体位、安静立位姿勢と筋活動(表7-3)
第10回 重心動揺、バランスと姿勢制御、3つの姿勢応答(ankle, hip, stepping)、姿勢制御とシステム理論、予測的姿勢制御
第11回 歩幅、重複歩、歩隔、足角、歩行率、歩行比、歩行周期(立脚相、遊脚相)、歩行周期の8つの用語(伝統的な定義、ランチョ・ロス・アミゴスの定義)
第12回 歩行時の重心移動(垂直、側方)、体節の回旋、下肢関節の角度変化(股関節、膝関節、足関節)、重心移動を少なくする5つの要素
第13回 歩行の運動力学的分析(床反力、足底圧、加速度、筋電図)、歩行時の床反力の推移(側方・前後・垂直分力)、歩行時の筋活動、生理的コスト指数(PCI)
第14回 歩行周期での下肢関節角度(屈曲伸展の最大値とタイミング)、足部のロッカー機能と筋活動
第15回 運動技能の4要素、パフォーマンス曲線、学習曲線、結果の知識(KR)、部分練習と全体練習、集中練習と分散練習、逆U字曲線、学習の転移、スキーマ理論、一般化運動プログラム(GMP)とスキーマ
復習 改めて教科書を読んで、配布プリントに補足事項を書き込むことにより、授業内容を十分に理解し記憶すること。重要用語、項目は予習項目に記載したものである。特に、動きと筋の関係については確実に覚えること。
第1回 下肢帯と自由下肢の骨,骨盤・仙腸関節と股関節の構造について整理し記憶する。
第2回 股関節の運動と筋について整理し記憶する。
第3回 バイオメカニクスからみた股関節の特徴について整理し理解する。
第4回 膝関節の構造,半月板,側副靭帯,十字靭帯について整理し記憶する。
第5回 膝関節の運動と側副靭帯,十字靭帯の役割について整理し記憶する。
第6回 膝関節の運動と筋,下腿の回旋,膝蓋骨の運動について整理し記憶する。
第7回 足関節,足根中足関節,中足指節関節,指節間関節の構造と運動について整理し記憶する。
第8回 足関節・足部の関節の運動と筋,足のアーチについて整理し記憶する。
第9回 姿勢と重心、重心の測定方法、安静立位姿勢における重心線と理想的なアライメント、支持基底面、立位姿勢の安定性、構えと体位、安静立位姿勢と筋活動について整理し理解する。
第10回 重心動揺、バランスと姿勢制御、3つの姿勢応答(ankle, hip, stepping)、姿勢制御とシステム理論、予測的姿勢制御について整理し理解する。
第11回 正常歩行における歩行周期について整理し記憶する。また、一歩,重複歩,歩行率,足角,歩隔,歩幅の定義を記憶する。
第12回 歩行時の重心移動,股・膝・足関節,体幹の運動について整理し、その特徴を理解し記憶する。
第13回 歩行と筋活動について整理し記憶する。
第14回 歩行周期(新定義)での下肢関節角度、足のロッカー機能について整理し記憶する。
第15回 学習と記憶,運動技能とパフォーマンス,結果の知識(KR)について整理し理解する。
展開 下肢帯と下肢の運動学の理解を基礎として、姿勢保持や正常歩行メカニズムの理解を深める。また、運動学習についての基礎的事項を整理したうえでスキーマ理論について深く学習する。
成績評価
評価の基準 目標1:下肢帯と下肢の構造と運動、およびその運動に関わる筋について説明できることを合格基準とする。
目標2:姿勢,歩行について理解し,授業で取り上げた基本事項を説明できることを合格基準とする。
目標3:授業で取り上げた、運動学習の基本的事項を説明できることを合格基準とする。
評価の方法 期末試験を重視する。ほぼ毎回運動学に関する基本事項確認のために小テストまたはレポートを実施する。試験(80%),小テストおよびレポート(20%)とする。ただし,この比率は最終的に若干変更する可能性がある。
教科書
書籍名 基礎運動学 第6版補訂
著者名 中村隆一・齋藤宏・長崎浩
出版社 医歯薬出版
価格 本体 6,800円+税
ISBN・ISSN 978-4-263-21153-3
推薦図書
書籍名 筋骨格系のキネシオロジー 原著第2版
著者名 Donald A. Neumann著/嶋田智明・有馬慶美 監訳
出版社 医歯薬出版
価格 本体 12,000円+税
ISBN・ISSN 978-4-263-21395-7
参考URL
備考 解剖学,生理学および人体機能構造学演習の単位を修得していることが望ましい。運動学は,理学療法の基礎として主要な位置を占める。十分な予習と復習を行い,授業に臨むことを希望する。
(オフィスアワー 火曜3限、木曜3限)
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